早期退職で使える転職支援は文字通り使えるか?

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会社が早期退職を募集する場合、退職金の割り増しはもちろんですが、退職後の転職についての支援というものも優遇策という名目で付いてきます。


割増しの退職金が多く頂ける場合は、そのままリタイヤという憧れの作戦もあるのでしょうが、多くの場合は、割増しでもそこまでの金額ではありません。
そのまま会社に残って定年まで勤め上げた方が「退職金+給与等」の総額はよいはずですので、そうなると退職金の額だけではなかなか退職を決意できないと思います。


そういった悩める早期退職予備軍の背中を押す施策として「転職支援」は位置づけられているのではないでしょうか。

会社側:「退職後の身の振り方についても支援しますよ。」
ということで先行きの不安感を多少は和らげようという感じでしょうか。


この転職支援策は具体的には転職支援サービスを扱う会社との契約のことを指しています。
こういった案件を扱っている転職支援会社とリストラしたい会社が契約して手厚い支援を行うといったサービスです。


この契約条件、これは様々あるようですが、一般的なのは契約期間が無期限で再就職が果たせるまで支援してもらえるというケースです。(実際私の場合もそうでした)
制限時間がないだけ安心感は増すでしょう。


さらに安心させようという売り文句があります。
それは「独自の求人案件を持っている」ということ。これを転職支援会社はことさらに強調してきます。


簡単に言うと「一般の求人では出てこない案件を持っているので、契約者(あなた)に優先的に紹介できますよ。」というものです。


早期退職の対象となった従業員の方々の中には色々と悩んだ末にこの売り文句に安心(信用)して最終的に早期退職を決めたという方も結構いるのではないでしょうか。


ただ、過剰な期待は禁物です。
いくら専門業者と言えども、早期退職で一度に大量に、しかも同じ地域で発生する失業者をカバーできるほどの独自案件を持ち合わせているというのは現実的ではありません。
ほとんど夢物語ですね。


結局は、自分と一緒にハローワークなどの求人案件を探してくれるだけというオチになることもあるようです。
ただ、それでも自分一人で転職活動するより随分とましだとは思います。
孤独になりがちな転職活動を一緒にしてもらえるのは何物にも代えがたいですから。


といった訳で、転職支援会社と契約してもらえるという特典はありがたくもあるのですがそれだけで安心という訳には行きません。
ましてや、今の会社より良い条件の転職先などそうそう見つかるものではありませんし。


ですが、色々な原因で元の会社にしがみつくことが出来ないという人もいると思います。
そんな方は次の手段が無いか調べてみてください。
捨てる神あれば拾う神もあり。
会社側、意外と考えてくれています。


1.会社側が用意した転職先
①グループ会社
大手の会社ですとグループ会社が沢山あります。
そのグループ会社がある程度の人数を受け入れてくれる場合があります。
この情報は早期退職を募集するとなったら割と早くグループ内求人情報として公開され、応募すれば比較的採用されやすいようです。


難点は、グループ会社への移籍という扱いになり退職ではありませんので割増しの退職金がもらえないということと、ほとんどの場合、引っ越しが伴うという事です。
ですが、グループ会社ですので給与水準は大きく変わりませんし、福利厚生なども充実したままです。
精神的な負担は一番少ないと思います。


②協力会社などの取引先
会社側が用意してくれる転職先としてはもう一つ、取引先があります。
多くの企業と繋がりがありますので協力会社などに声をかけてある程度の求人を確保してくれます。
これも社内の求人情報として公開されます。この求人も早期退職者限定ですので競争は少なく、比較的再就職しやすい案件になります。
給与など条件面では元の会社より劣りますが、経営状況がある程度判っていますので転職先としては安心できると思います。


2.上司が準備してくれる転職先
早期退職について面接など会社側の窓口となる直属の上司。
面接では「君の居場所はないよ」などと血も涙もない事を言ってのけますが上司も人の子、決して鬼ではありません。


上司によっては退職する部下のことを気に病んで転職先を探してくれる場合もあります。
やはり、大手企業の管理職ともなれば人脈も豊富ですし、それなりのコネも持っています。
私が退職したときも退職に応じた部下たちが部長の尽力で即再就職できたという部署がちらほらありました。


そんな方法もあったのですが私の場合は、見事にそれらに背を向けてしまいました。
もう、この会社を辞めるのだからグループ会社への転職はありえないと思っていましたし、協力会社への転職も「天下り」みたいな感じで抵抗がありました。


また、上司の紹介も甘えている様で受ける気にはなりません。
今思えば意地とプライドでがちがちになっていた
ところもあったのでしょう。


結局、ゼロからの転職活動を選択してしまい、再就職できるまでかなりしんどい思いをすることになりました。
今思うと自分だけでなく家族も大変だったと思います。


あれから時間がたった今、冷静に考えれば会社や上司が出来る限りのことをしてくれていたということなので、それに甘えても良かったのかなと思っています。
個人では限界がありますし、私のようなアラフィフでの転職活動ではよりきつくなります。


これから、早期退職に立ち向かわなければならない方々はぜひ、このような方法も用意されていないのか確認して、もしあれば選択肢に入れて、じっくりと早期退職に応じるかどうかを考えていただきたいと思います。
(大手企業はめったになくならないので、よほどの不正がない限り残留が一番の選択肢だと思いますが)


私の体験談です。
早期退職の道のり(1)

アラフィフ転職物語1

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