法律事務所から突然のSMS！詐欺か？本物か？

今どきのネット社会ではフィッシングや詐欺が横行しています。
SMSでも色々な騙しメールが届いたりします。

基本無視することが一番なのですが、中には本物もあるようで。
今回は本物ではあるものの濡れ衣だった話です。

心当たりのないSMSが届く

ある平日の昼下がり。
仕事中の私のスマホにメッセージが届きました。
仕事中にスマホの画面を見るのははばかられるのですが、スマートウオッチを装備している私は時間を確認するフリで軽くメッセージを確認します。

時計の画面には「受任通知」の文字。その後にはKDDI（au・UQ等）と書かれています。
画面には全文は表示されないのですが怪しい感じです。

最近、国税庁や宅配便業者を名乗るところからSMSに詐欺メールが届いています。
この文面から同じ怪しさを感じ今回も詐欺メールかな、と判断。
その時はスマホでの確認はしませんでした。

そして休憩時間。
今回はどんな詐欺なのかな？と興味津々でスマホに届いたメッセージを確認しました。

【受任通知】KDDI（au･UQ等）の件で受任しました。
当事務所までご連絡をお願い致します。
03-35※※-11※※
弁護士法人星川法律事務所
東京都中央区銀座３丁目７番３号銀座オーミビル９階

受任？普段聞きなれない単語です。
意味を調べるとどうやら弁護士が依頼人から代理人を引き受けたという事のようです。

その依頼人がKDDI。
「（au・UQ等）」と書いてあることからもどうも携帯電話の月額料金を延滞していてそれの取り立てを今後は代理人の弁護士が行いますよという連絡の様です。

しかし突然受任したと言われても、そもそも私には全く心当たりがありません。

やはり詐欺メールなのでしょうか。
無視しても大丈夫でしょうか。

弁護士が受任ということは穏やかではありません。
心当たりがないからと言って詐欺メールと決めつけるには違和感が残った私。
送付元の「星川法律事務所」をググってみました。

するとホームページが存在しています。
業務内容を見ると債権回収業務を行っているようです。
そしてSMSを使って連絡しているということも記載されています。

当事務所は通知発送受託業務及び債権回収受託業務の一環として、対象となる方へ手紙・電話・ショートメールによるご案内を行っております。
星川法律事務所のホームページより

これは、本物か？。
少し焦る私。本当に心当たりはないのですが｡｡｡

ただ、これも手の込んだ敵方の詐欺手口かもしれません。
そこで、他の情報も仕入れにかかります。

調べれば調べるほど残念ながら本物っぽい｡｡｡
心当たりはないのですが、これは無視すると面倒なことになる気配がしてきます。

無視し続けると裁判所から呼び出しを食らって、さらに無視すると敗訴決定。
延滞金の支払いは愚か. 下手するとブラックリストに載ってクレカが作れなくなるかも｡｡｡

どんどん妄想がふくらみ、暗い将来しか見えなくなってきた私。
個々は一旦確認が必要だろうと受任したというこの弁護士事務所に電話することにしました。

SMSに書かれている電話番号へ電話をする私。
一応ホームページや他の検索結果から電話番号は間違いないことは確認済み。

呼び出し音がなるとすぐに女性のオペレーター（？）さんが応答してくれました。

ショートメッセージが届いたことを告げ、心当たりがないことを説明するとすぐに確認してくれました。

「携帯番号はこの通話で表示されている番号ですか？」とオペレーターさん。

「そうです。」と私。
確認してもらったところこの番号は登録されていないようです。

他に心当たりの電話番号はないかと聞かれたのですが、無いと即答。（実はあったのですが）
念のため名前でも検索してもらったのですが、該当情報は無いということで少し安心して電話を切りました。

では、あのSMSはこの法律事務所の名を語った詐欺だったのでしょうか？

その時、もう一つ電話番号を持っていることに気づきました。

そういえばもう一つ電話番号を持っていました。

私は楽天モバイルを主回線としています。
しかしこの回線、とにかく繋がりにくいことに定評があります。
最近KDDIとのローミングが強化されたようで繋がりやすくなったと評判ですが、私の住む田舎は未だ改善していません。

自宅ではつながるものの、職場で繋がらないという主回線としては致命的な問題を抱え続けています。

その対策としてSIM2枚体制にしています。
その回線がpovo、KDDIの回線です。

そしてSMSにかかってきた回線を確認するとpovo回線。

「そうや、データ通信にしか使ってなかったけどpovoも電話番号あったわ｡｡｡」

sim情報から電話番号を確認し、改めて確認してみました。

再度法律事務所に電話。
オペレーターさんにpovoの電話番号を告げて検索してもらいます。

「延滞の登録がありました。〇田〇美さんですか？」
全く聞き覚えのない名前が出てきました。
もちろん私ではありません。そもそも私、男やし｡｡｡

「いや、違います。」
「お知り合いにもいませんか？」
「いません。」

「分かりました。では取り消しておきます。」

これで電話は終了。
恐らく電話番号をたよりに受任通知を出したものの既に解約されていたいて、その後電話番号が再割り当てされた私に督促がきたということの様です。

解約されていたら元のKDDIは判るんじゃないかと思いましたが、MNPで乗り換えられてしまったらもう分からないのかもしれません。

いずれにしても迷惑な話です。そして心臓に悪い。

こうしてあらぬ疑いを晴らすことができました。意外にあっけなかったです。
しかし、詐欺か本物かってどうしたら分かるんでしょうか？
怪しかったら放っておくということも出来ないようで、ややこしい時代になったものです。