本来なら元々勤めていた会社で定年まで勤めていたいのですが、このご時世では不本意ながら会社の業績によりそれが叶わなくなることもあります。
実際に私は会社の業績悪化のあおりを受けて希望退職に応じその会社を去りました。
その後再就職など色々と苦労はありましたがこの苦労の代償として通常より割増しされた退職金を受け取ることができました。
この退職金をどのように扱えば良いのか。
まずは退職金の預け先についていろいろと渡り歩いた経験談です。
いきなり手にした退職金をどうするか
定年まで10年ちょっと残していた段階でリストラにより退職することになりました。
その代償として通常よりは退職金が割増しでいただけました。
私の場合は給料の20か月分がその割増額です。
当時、まさかこのような形で退職金を受け取ろうとは想像もしていませんでした。
思わぬ形で大金を手にすることになったのですが浮かれているわけにもいきません。
単に将来もらうはずの退職金を前倒しでいただいたにすぎないからです。
裏返せば実際に定年退職の年齢になる約10年後にはこのようなお金は手に入らないことになります。
そういうことで、この手元にあるお金で将来にむけての計画を立てなければならなくなりました。
まとまったお金が手に入ったとき、私はどのように将来に向けて目減りさせないかを考えました。
頭に浮かぶのは株式投資などの運用です。
しかし、このような運用はリスクもありますので簡単に始めるわけにはいかないと考えました。
そこで、まずは頂いた退職金の置き場所を区分することにしました。
そして、時間を置くことで冷静になろうと努めました。
銀行を渡り歩いた軌跡
こうしてお金の区分はしたものの退職金の最終的な預け先はどこが良いのでしょうか。
一言で銀行と言ってもいろいろなところがあります。
どうせ預けるのならできるだけ有利なところに預けたいと思うのですがそう簡単に決められません。
そして、悩みながら預け替えを繰り返し、今回ようやく落ち着きました。(たぶん)
そんな、私の退職金の放浪の道のりを振り返りたいと思います。
1.退職金が振り込まれた銀行
まず、最初に退職金が預金計上されたのは元々口座を開いていた地元の地方銀行です。
退職金は会社の給与振込みに指定していた銀行に振り込まれます。
ですので、ここは選択の余地がありませんでした。
どこの銀行でもそうですが、退職金をあてにした期間限定で金利が優遇される定期預金が設定されています。
この銀行にも設定されていましたのでまずは、退職金限定の定期預金に預けました。
その定期預金は3ヶ月もので年利1%です。
定期の期間である3ヶ月で計算すると満期時に0.25%の利息が得られます。
この限定の定期預金に預けられる条件は、元々持っている普通口座に直接退職金が振り込まれていること。
これに合致していたので問題なし。まずはここからスタートです。
2.預け替えその1・・・JAバンク
最初に退職金が振り込まれた銀行での退職金特別定期が満期になり、無事に特別金利分退職金が増えました。
この資金を次にどうするか思案していところ、同じ時に退職した友人が地元のJAで退職金特別定期があるとの情報をくれました。
条件は6ヶ月もので年利1%。満期時に0.5%の利息がいただける計算です。
期間が長い分最初の銀行より条件が良い様に思いました。
この特別金利が適用される条件ですが、最初の銀行より緩かったです。
退職金であることの証明書があれば、直接振り込まれていなくてもOKでした。ただし、退職後1年以内に預け入れることという制限はあります。
私はJAに口座を持っていませんでしたので新規に口座を開設し、満期になった退職金を移して定期預金に預けました。
また、通常は退職金の額が預け入れの上限なのですが、きりの良い金額でということで少し多めに預かってくれました。
このあたり、割とJAは融通が利くようです。
私自身はJAに継続して預けるつもりはなく、定期預金が満期になる半年後にすぐ解約するつもりです。
そのことを考えると少し後ろめたいですが、そこは割り切って手続きしました。
3.預け替えその2・・・新たに別の地方銀行
半年たち、JAの定期預金が満期になったのでどうするか考えていたところ、また同じ友人から情報が。。。
最初の銀行とは別ですが同じく地方銀行で退職金特別定期があるとのことです。
その年利は6ヶ月もので0.8%と今までと比べると少し見劣りしますがそれでも普通に預けるよりは利息が多く、満期になる6か月後に0.4%の利息が頂けます。
ここも、条件は割と緩くてその資金が退職金をもとにしていることの証明書があれば退職後1年以内に預け入れればOKでした。
友人に直ぐに担当者を紹介してもらい新規に口座開設をしました。
ここも特別金利適用の半年限定での預け入れとなりました。
この銀行には後々面倒になることを避けようと「他に金利が良い商品がなければ満期になったら解約する」と先に宣言しておきました。
結局、満期時に提案はあったものの投資信託とセットになった定期預金でしたので丁重にお断りし解約となりました。
ここまでで、退職後1年以上が経過。もう退職金という名目での定期預金はなくなりました。次の作戦を考えます。
そして、次に考えたのは程々に金利が良くて振り込み手数料無料などの特典があるネット銀行に預けるという方法です。
4.預け替えその4・・・じぶん銀行
次に預け入れた銀行はネット銀行のじぶん銀行です。
私のスマホの契約がauでしたので、少し優遇されるというのが決め手です。
初回限定ですが1年もの定期預金で金利0.2%というキャンペーンを張っていましたのでそれに乗っかることにしました。
その他にも3ヶ月もので年利0.15%(当時、今は下がっているようです。)の定期預金もありましたので、資金をいくつかの定期預金に分割して預けました。
5.銀行の分散・・・楽天銀行
銀行の退職金優遇定期預金が終了しましたので、じぶん銀行とは別に退職金の一部を資産運用に回すことにしました。
予め投資に回す金額を決めておき専用の口座に預けて区分するという考えです。
そこで新たにネット銀行の楽天銀行に口座を開設し、こちらに退職金の一部を移しました。
私は元々、投資信託などの資産運用に楽天証券を使っています。
楽天証券は楽天銀行と連携させる(マネーブリッジと言います)ことで優遇金利が適用されます。
その優遇金利が普通預金で年利0.1%。特に期間限定でもありません。
いつでも預金を引き出せる普通預金では破格の条件、これは口座を持っていて損はないと考えました。
6.そして、最終的に・・・新生銀行
当時はじぶん銀行が最終的な資産の落ち着き先と思っていましたが、最近の格安スマホの魅力に負けてMVNO(格安SIM)に乗り換えを行いました。
乗り換えてしまうとauユーザーではなくなりますのでauユーザーを優遇するじぶん銀行に預けているメリットがほぼ無くなります。
金利もそうですが、振り込み手数料無料の特典が無くなるのが痛い。。。
そこで、じぶん銀行は諦めて乗り換えを決意しました。
こうして、最終的に行き着いた銀行は新生銀行になりました。
この銀行に預けることのメリットは結構あります。
振込手数料が預金額に応じて複数回無料になること(私の場合5回)
コンビニATMの手数料が無料。
取引に応じてT-ポイントがついてくる。
最初だけですが利息の高いスタートアップ定期預金というものもあります。
これだけメリットがあれば乗り換えには十分でしょう。
一応、ここを終着点と決めて口座を開設しました。
今は、じぶん銀行の複数ある定期預金が満期を迎えたところで随時移し替えをしているところです。(2018年追記:じぶん銀行は既に休眠口座化していて解約しないといけない状態です。)
こうして、私が頂いた退職金は6箇所の銀行を渡り歩き、最終的に2箇所に落ち着くこととなりました。
銀行をさ迷い歩いた結果
しかし、銀行を変更するのは結構大変です。
実店舗では窓口の手続きでなんとなく気まずいですし、ネット銀行での預け替えでは気まずい思いは無いものの、少なくない金額を移すので「手続きに間違いが無いか」と何度も確認したりして結構ストレスになります。
こういうのが好きな人であれば、もっとキャンペーン情報などを調べてどんどん乗り換えて行くのでしょうが、私的にはそろそろ、終着点としたい。
今あるメリットが改悪されないかぎりは、当分このままで行こうと考えています。
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