退職後6か月目に再就職すると確定拠出年金の手続き(移換)がややこしい

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今回は転職と確定拠出年金の移換タイミングのお話です。
確定拠出年金制度のある会社を退職・転職するときはタイミングによっては結構ややこしいことになるのですが私は見事にはまりました。
以下にその難局を切り抜けたのか。その記録です。

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これまで早期退職の話ばかり書いてきて少し疲れてきましたので、今回は別のネタで行きたいと思います。 確定拠出年金という単語は何となく聞いたことがあっても、実際にはどのようなものか良くわかっていない方も多いのでは無いでしょうか。 かくいう私もそうでした。 たまたま前に勤めていた会社が確定拠出年金の制度を始めたため、訳もわからずに運用を始めたのが最初です。(今でも完全に理解はできていなのですが)

私がリストラで退職した会社では確定拠出年金の制度がありました。(日本版401Kというやつです。)
この確定拠出年金ですが、勤めている会社が制度を導入している場合は「企業型確定拠出年金」といって従業員は否応なく加入しなければなりません。

会社が確定拠出年金制度を導入していなくても自分でこの制度を利用したい場合は「個人型確定拠出年金」(iDeCoという愛称がつきました)を利用することが可能です。
この個人型に最初から加入するような人は結構この制度に詳しい人が多いと思います。
何しろ手続きなど面倒なことが多いですから。

しかし、元々勤めていた会社が確定拠出年金の制度を導入していた場合、転職先がその制度を導入していなかったりそのまま無職となった場合はどうなるのでしょうか。
これがややこしいです。企業型から個人型への移換という手続きが必要になります。

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退職した場合企業型確定拠出年金はどうなるのか。

勤めていた会社を退職するとそれまで会社が負担してくれていた企業型確定拠出年金の掛け金の拠出がストップされます。(企業型の確定拠出年金資格の喪失)
退職したので拠出金を出してくれなくなるのは当然かと思います。

しかし、確定拠出年金は一旦加入すると原則60歳まで解約などを行うことはできません。
そこで、転職した先の会社か、あるいは個人で運用する確定拠出年金いずれかに移さ(移換といいます)なければなりません。

運よく転職先の会社に企業型確定拠出年金の制度が設けられていれば話は簡単です。
必要な手続きは転職先の会社側がやってくれますので、書類を渡すだけでOKなんだそうです。(実際に制度のある会社に転職した元同僚から聞いた話)

面倒なのは会社に制度がなく個人型に移管しなくてはならない場合です。
最悪そのまま何もせずに放っておくという手もありますがせっかくそれまで積み立てられた資金が運用されず、しかもそこから定期的に手数料のみが引かれて資産が減っていくという残念な状況になってしまいます。

個人型確定拠出年金(iDeCo)への移管方法

その残念な状況を回避するためには個人型確定拠出年金(iDeCo)へ移換しなければなりません。しかしこれが相当面倒です。
この面倒な個人型への移換方法ですが、次の2種類の方法があります。
そしてそれぞれ手続き(申請方法)が少しですが違います。

①自営業になるかそのままリタイアする場合
1号被保険者として個人型確定拠出年金に移換。
(転職活動中で無職の場合も①になります。)
どこの会社にも所属しないことになりますので手続きは自分のみで行うことができます。

②新たな会社へ再就職した場合
2号被保険者として個人型確定拠出年金に移換
①とは異なり会社員になりますので個人型と言いながらも手続きは会社にもお願いしなくてはなりません。(これが結構会社側としては面倒なようです。)

移換手続きの期限は退職後6か月以内

この確定拠出年金の移換手続きですが、移換先が企業型・個人型に関わらず、手続きに期限が設けられています。
その期限ですが、具体的には資格喪失後(退職後)6か月以内と決まっています。

この退職してから6か月の期間内にいずれかの制度に移換の手続きをしないといけないのですが、再就職のタイミングによってはややこしいことがおこります。

移換手続きをいつ、どのような形で行うか悩む

さて、希望退職により結果的に企業型確定拠出年金の資格を喪失してしまった私。
退職するときには確定拠出年金を移換しないといけないなんて全く知りませんでした。
ましてや期限なんてあるなどとは考えも及びません。

その移換先ですが私の場合、転職活動はしていたものの退職時にあてがあったわけでもなく再就職先は何も決まっていませんでした。
仮にその時点で移換の手続きしようとすると無職ですので1号被保険者として手続きする必要があります。

しかし、あわてて1号被保険者として手続きしてしまうと、再就職が決まった際に改めて2号被保険者として移換の手続きが必要となります。同じ個人型なのに、です。
そうなると手続きが2度手間になりますし、移換にかかる手数料もその都度かかることになります。

それなら6ケ月の猶予期間がありますので移換はそれまで保留したほうが良い。
確定拠出年金の運用会社からもそうアドバイスをもらっていました。

そういうことで、ただでさえ面倒な手続きですから、とりあえず先送り、期限ぎりぎりまで手続きをしない事にしました。
その結果どうなったのか?面倒なことになりました。

迫ってくる猶予期限にあきらめて1号で手続きしたら2号になった

結局転職活動を始めるものの退職後5か月が過ぎても再就職の目途がたちません。
状況的に6か月以内に再就職は無理だということが濃厚になってきました。
そこで、とうとうあきらめて無職としての移換を決意し1号での手続きを行いました。

しかし事態は急展開を迎えます。
1号被保険者としての移換手続き書類を運用委託会社に送付した2週間後に急転直下で再就職決定。
会社員となる為(その会社には確定拠出年金制度はなし)1号被保険者ではなく2号被保険者に立場が変わってしまいました。

既に1号で手続き書類を送ってしまったため、再度個人型(2号)に移換しなくてはいけなくなる。
結果的に5.5か月で再就職という移換期限ぎりぎりでの再就職になったので、もう少し待てばよかったというのは後の祭りです。
期限ぎりぎりでの手続きは何か手違いがあったときに期限切れとなりかねないのでさすがにそこまで粘れませんでした。

こんなわけで、まさかの移換手続きが2度手間&手数料2回支払いの危機となりました。
しかし諦めきれません。一縷の望みを残して年金の運用会社に連絡してみました。
電話した相手のオペレーターさんに事情を話すと、電話の向こうでオペレータさんも私同様に慌てているのが判ります。
そして確認していただくと、なんとまだ運用会社での手続きが終了しておらず、今なら取り下げ可能とのことでした。

その話を聞きほっとした私でしたが、オペレーターさんもほっとしているのが電話通しても判ります。良い方にあたって良かったです。
その電話で取り下げを依頼し、ぎりぎり1号での移換申請は取り下げることができました。

確定拠出年金の移換期限って短くないか?

こうして、手続き書類を再送付するという手間自体は2度手間になりましたが、移換手数料を2度払いすることは回避でき、無事2号被保険者として個人型確定拠出年金への移換手続きが終了しました。

この時は無事再就職が出来たことによるバタバタでしたし結果的に移換手続きもうまくいったので笑ってやり過ごすことはできました。
それにしてもややこしいタイミングで再就職が決まったものです。結果的にうれしい再就職があだとなり確定拠出年金の制度に振り回された数日間になりました。

今振り返ると確定拠出年金の移換期限の6か月って再就職にかかる期間としては際どいところになります。
40歳以上での再就職は平均6か月くらいかかると転職支援会社から言われたのでもろに被ります。

出来れば猶予期間を1年くらいに伸ばしてもらえれば皆さん助かると思うのですが、あんまり期間が長いと移換手続き自体を忘れてしまうかもしれませんので悩ましいところです。

確定拠出年金に加入した状態で転職される方はぜひご注意していただきたいと思います。

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