今年、長男は大学院生活2年目を迎えました。
大学院2年目ということは翌年には就職するというのが一般的。
中には博士号を取るため引き続き3年大学院に残るという学生もいますが、我が家の経済事情ではそれは許されません。
ということで我が家の長男も昨年末頃から就職活動を始めました。
現在の就活事情は圧倒的な売り手市場。
我が家の長男もそれほど苦しまずに就職が決まるかと思っていたのですが。。。
長女は文系で既に就職。長男もそれに続けるか
我が家の双子はそろって大学に進みました。
長女は文系、長男は理系です。
長女は大学4年で卒業し、一足早く無事就職出来ました。
割と就職活動は順調で大学4年のGW前には第一志望の企業から内定をもらう事が出来ました。
本人の努力もさることながら、良い時期に就職が重なるという運の良さもありました。
これが2年ほど前でコロナ渦真っただ中でしたらどうなっていたか。。。
そして次は長男の順番です。
理系の大学に進学した長男はその後大学院に進みました。
ですので長女から2年遅れで就職活動を行う事になります。
大学(院)新卒の就活事情は相変わらず好調の様子です。
長女同様に就職は早々に決まると私と妻は安心していました。
しかし甘かったようです。
まさかGWを超えても就活が終わらないとは。
理系は就職に強いんじゃないの?
長男は親の私が言うのも何ですが、かなり優秀です。
進学した大学もSランクとまではいかないですが、Aランクに名を連ねる公立の大学です。
しかも専攻は理系。
理系は大学推薦もあるし就活は楽勝。。。と親の私は思い込んでいました。
しかしその大学推薦が曲者でした。
大学の推薦枠。この「推薦」というワードは結構強力な武器だと思っていました。
大学と企業は相思相愛で推薦をもらえればほぼほぼ内定を頂ける。
。。。幻想でした。
推薦の扱いも企業ごとに結構温度差があるようです。
①推薦されれば形だけの選考はあるもののほぼ合格が既定路線
②推薦されたら書類選考や一次面接は免除され、その後の選考もある程度有利
③推薦されてもなんら優遇無し
ざっと大学推薦の扱いと言ってもこれだけ差があるようです。
私のイメージは①、悪くても②でした。
しかしそんなに甘くありません。
そして大学でもそれなりに優秀な成績だった長男の場合、かなり難易度の高い企業でも推薦を出してもらえるという一見恵まれた状況。
この状況が裏目に出ました。
合格は確約されず。しかし制約に縛られる
まず一発目は超大手の通信企業。こんな企業にも推薦出来るとは流石だと関心していた私。
流石に推薦即合格とならんだろうとは思っていました。
。。。結果は書類選考で不合格。
まさかエントリーシートの段階で落とされるとは。。。本人もショックを隠しきれません。
就活開始早々壁にぶち当たり立ち直るのに時間がかかったようです。
これも出遅れに繋がってしまいました。
何とか立ち直り、大学から別の企業に推薦を貰いました。
こちらも名のある大手電気メーカーです。
この企業では大学推薦された応募者の優遇があり、書類選考と一次面接を免除されました。
そして続く2次面接と最終面接についても2次面接が合格なら最終面接は形だけというかなりの優遇ぶりです。
これは相当合格の可能性が高いのではないかと期待が高まります。
ただ気にかかる点もありました。
選考日程が思いのほか遅い。
面接はwebで予約する方法なのですが、なかなか予約が取れません。
遅れに遅れ、GWを跨いでしまうことになりました。
この選考日程が遅いということで後々苦しめられることになります。
というのも、長男も甘い考えは持っておらず大学推薦を貰った企業の他にも何社かエントリーしています。自由応募と言うらしいです。
もし自由応募で先に採用が決まったとしても、手放しで喜べません。
何故か?
大学推薦企業が優先されるという縛りがありました。
大学推薦で応募した企業で内定を貰った場合、基本的にその企業の内定を受諾しなければなりません。
法的にはそんな縛りは無いのですが大学から推薦を貰っている手前、もし内定辞退してしまうと翌年以降就活する後輩たちへの悪影響が及んでしまいます。
自由応募と大学推薦の企業複数から内定を貰った場合は有無を言わせず大学推薦企業の内定を受諾し他社は辞退することになります。
これなら良いのですが、最も恐れている事態があります。
それは大学推薦企業の合否判定が出るまでに内定を貰っている他企業の内定受諾期限が来てしまった場合、です。
合否の結果が出るまで内定受諾できないので、他企業の内定は辞退することになります。
その後大学推薦企業で不合格となった場合、結果的に内定企業が無くなるという恐れがあります。
なんという落とし穴。
そして長男は見事にこの落とし穴の落ちかけることになります。
ぎりぎりの攻防戦を何とか制する
結構苦戦していた長男の就活ですが、5月に入ってようやく内定をゲット出来ました。
自由応募の企業です。
内定受諾までの期限は2週間後です。
この時点でまだ大学推薦で応募した企業の面接は終わっていません。
そして数日後ようやく面接日がやってきました。
面接の結果連絡は約10営業日までとのこと。
10営業日後は既に内定企業の受諾期限を過ぎています。
恐れていたことが起こってしまいました。
最悪の事態が頭をよぎります。
もう後輩を犠牲にしてでも内定受諾してしまおうか。
長男にはそこまでの勇気はないようです。
ついに内定期限を翌日に控えた土壇場を迎えました。
まだ結果の連絡はありません。
どうするか?
出来ることは限られています。
内定企業に受諾期限を延長してもらう。これしかありません。
恐る恐る電話する長男。
1週間待ってもらえるとの回答。良かったー!
最悪の事態を回避できた数日後。大学推薦応募の企業から不合格の連絡が来ました。
本当に最悪の事態が現実になるところでした。やばかった。
安易に大学推薦を貰うのも考え物
そこそこの大学に進学し、今人材不足と言われる理系を選考していた長男。
就職活動は割と楽だと親の私は高をくくっていました。
ましてや大学から推薦を貰ったらもう鬼に金棒。
しかし現実は違いました。
1社目はエントリーシートの段階でアウト、2社目も引っぱられた挙句不合格。
ここまでは仕方ないです。縁のものですから。
(結局内定を頂いた企業も不合格になった企業と比べてそん色のないレベルです。)
ただ、予想外だったのは大学推薦の縛りです。
確実に内定を貰えるところなら安心できますが、人気企業になればなるほど確約は貰えません。ただただ縛りだけが残ってしまいます。
就活で大学推薦を利用しようと考える際は十分にリスクを理解しておかないと泣きを見ることになります。
実際長男は本当に泣きそうでした。
これから就活に臨む大学生の皆さん。
くれぐれも慎重に。
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