「老親と銀行と投資商品」のセットは恐ろしい。

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今年に入ってからまだ、ふた月も経っていないのですが色々と身の回りで事件が起こっています。
その最たるものが母親の入院です。

既に入院してから1ヶ月が経ったのですが、離れて暮らしているが故の問題が露呈してきています。

その問題を順々に片付けていかなくてはならないのですが、最初に手を付けたのは(付けざるを得なかったのですが)定期購入の解約でした。
定期購入で困ったこと。緊急事態での対応は大変でした。

これがようやく終わったので、一息つきたいところですがそうも言ってられません。
大変な大物が待ち構えています。

その大物とは「資産運用」です。
私の両親は自営業だったのですが(既に引退)、それなりに蓄えがあるようです。
これまではあまりお金の話はしてこなかったのですが、事ここに至って入院となると治療費などの心配が出てきます。

「それくらい私が払うよ」と言えるほど頼りになる息子ではない私は、取り急ぎどのくらいの資産があるのかを確認しなければならなくなりました。(これに関して父親はあまりあてにならず)

そこで、私の弟と協力して預金通帳や、保険証券など家探しを開始。(もちろん両親の許可を得ています)
「ややこしい保険や投資に手を出していなければ良いんだけど。。。」と思いつつ探索を続けること半日。色んな書類がわさわさと出てきました。

まず、その中の預金通帳の確認です。
そうすると出金記録によからぬ文字を見つけてしまいました。

 「○×カタカナ生命保険」

さらに手書きですが母親の文字で“投資信託”などの文字もあります。これは!?。。。

どうやら保険と投資信託に結構な金額の振り込みがあるようです。
そこで次に証券などの書類を確認することにしました。

その保険ですが見ていると様々なものがあります。

かんぽの生命保険などは私たち兄弟の妻や子供の分まで入ってくれています。私自身は医療保険は不要と解約しているのに。です。
親というのはありがたいものです。

と感謝の気持ちも冷めやらぬうちに見つけてしまいました。

外貨建て年金保険 しかも3種類ほど契約している様子です。

証券を読んでいる私の背中を冷や汗が流れていきます。

次に投資信託の年間レポートを発見。
これでどんなファンドに投資しているのかが大体分かります。これも見て驚きました。

①ブラジル・ソブリン・ファンド(毎月決算型)
②高格付カナダドル債オープン(毎月分配型)
③Jリート・アクティブ・オープン
④グローバル・ビッグデータ投資戦略ファンド(為替ヘッジなし)
⑤インフラ・DE・豪(毎月分配)
⑥アジア・リート・ファンド
⑦○○ラップ型ファンド(安定型)
⑧ロボット・テクノロジー関連株ファンド

⑦を除いて買い付け手数料が2~3%、信託報酬が1%超というなんとも言えないファンド群。

しかもこの中のふたつは売却されて、あろうことかロボット関連ファンドに再投資されている様子。
えらいこっちゃ!

これら全て長年付き合いのある銀行での購入でした。
必死の捜索の結果、その銀行のファンド申込書も発見。
そこにはうちの母親の投資方針として、こう書かれていました。

「多少のリスクをとっても、資産を増やしたいというご要望」

そんなあほな!
80前の年寄りがリスクを冒してまで資産を増やそうと思うわけないやろ!そこまでアグレッシブな年寄と違うわー!(怒)

それにしても、古くから取引のある銀行です。
顧客が仮にそう言ってきたとしても「リスクをとる必要は無いので守りで行きましょう!」これくらい言ってもばちは当たらんのではないでしょうか?残念です。

最近、金融庁が出したレポートで感心しない金融商品として挙げられているのは次の3種類だそうです。

1.毎月分配型投資信託
2.個人年金保険(特に外貨建てのもの)などの貯蓄性保険商品
3.ラップ運用(特にファンドラップ)

全部買うてますやん(泣)
まさかうちの親が。。。いや今は嘆いている場合では無い。対策せねば。

年金保険は今更解約しても元本割れなので、悔しいですが満期まで保有するしかなさそうです。
しかし、投資信託は対応可能。
早速銀行に電話して、親が入院中なので我々子供が手続きすることを伝えます。

幸い母親の意識はしっかりしていますので、成年後見人(家庭裁判所に申し立て必要)という大げさなものでは無く任意代理(銀行での手続きでOK)で行けそうです。

手続きの内容は「投資信託全て解約」です。
しかしながら、銀行側は引き留めに入って来ます。

「今は市況が悪いのでもう少し保有されたらどうですか?」

「やかましいわ!」と叫びそうになるのを作り笑いで抑えながら穏やかに話を続ける私たち兄弟。

「いやー、私ら良く分からんのですが投資って怖いでしょ?親を説得して安全な預金にすることにしました。入院費用も掛かるのでこれ以上減る前に現金化しておきたいと思って。」

これでも何か言ってきたら、
「銀行口座も全て解約して、お宅とは縁を切ってやろうか?」
低金利の時代にあまり効果がない脅し文句で凄むつもりでしたが、それ以上食い下がってくることはありませんでした。

しかし、情報としては判っていたお年寄り相手に行われている投資商品の売り込みですが、これ程まで教科書通りに行われているとは逆に驚きました。

今までは多少こういったファンドを購入していたとしても、悪徳な訪問販売ほどひどくはない、むしろ普通預金より換金しにくい投資信託などは貯蓄を吸い取られることがないからまだましかなぁ、程度に考えていました。
(面倒なことから目をそらしていたという面も否めませんが)

ですがここまでやられてしまうとそうは言っていられません。
何より自分の親が食い物にされているということが気分悪い。

とにかく一旦解約することにはしたのですが、その資産をこれからどうして守っていくのか?放っておくとまた同じことになりかねません。
じっくりと相談しながら決めていきたいと思います。

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