私が社会人になったのはずいぶん前で時代は平成どころか昭和のころです。
その当時は何となく社会人になったら生命保険も入っておくもんだという固定観念があり、当時言われるままに生命保険に入ってしまいました。
それから時を経ること30年以上。
ついに保険の見直しを行い、この長年連れ添った生命保険を解約することになりました。
しかし、ネット通販タイプではない生命保険は解約も面倒そうなイメージがあります。
実際どうだったのでしょうか。その記録です。
生命保険に加入したのは社会人一年目
私が学校を卒業し、ある電機メーカーに就職したのは30年以上前のことです。
一旦本社のある東京に集められた新入社員は研修を経て各部門に配属されていきます。
私は技術職でしたので、事業部のある地方の工場に配属されました。
当時はこれで学生時代からの目標だった製品開発ができると希望に満ち溢れてました。
そんな、若者の配属を手ぐすねを引いて待っている人たちがいました。
それが「保険のおばちゃん」と呼ばれる人たちです。
その電機メーカーはある財閥系に属していました。○○グループっていうやつです。
そのグループには生命保険会社も属していました。
同じグループということもあり、「関係者以外立ち入り禁止」の工場にも自由に入って来ることができる“おばちゃん”たち。
その目的は新人の保険勧誘です。
社会に出たばかりの世間知らずと、海千山千のおばちゃん。
勝負は見えています。
なんの疑問も持つことなく、たちまち生命保険に契約することになりました。
加入して幾歳月ついに解約を決意
こうして社会人になってから常に生命保険は身近に存在していました。
途中で掛け金が増額される保険ということに気付いたものの、契約の見直しだけで解約までは考えませんでした。
そうして月日は巡り早30数年。自分の置かれている立場は大きく変わります。
結婚
子供ができ、その子供たちもすでに大学生
リストラで新卒から勤めていた会社を退職、中小企業へ転職
このリストラから転職と子供の大学進学が重なったことがかなり経済的に厳しい状況に置かれてしまいます。
この状況を打開するには保険を見直すしかない!
ということで新たに掛け金の安いダイレクト型の死亡保険に加入しました。
これで掛け金は1万円ほど抑えられることになります。
持病があるので新たな保険に加入できるかどうかで少し苦したものの無事加入できました。
次はこれまで入っていた生命保険の解約をしなければいけません。
長年連れ添ったこの保険、簡単に解約できるのでしょうか?少し警戒しながら手続きを進めることにしました。
ネットでの手続きは「×」。電話にて解約手続きを進める。
さて、契約している保険を解約するにはどうするのか。
正攻法で考えると担当の営業さんに解約を申し出て手続きをする方法です。
しかし、相手は手練れのおばちゃんです。あれこれ言われて解約を阻止されるかもしれません。なにせ、向こうも生活が懸かっているでしょうし。
出来れば営業さんに関わらずに手続きできないものか。。。まずは保険会社のホームページで解約方法を確認することにしました。
最近は営業さんの手を煩わせなくてもネットである程度手続きは出来るようです。
たとえば、保険の控除証明書などの発行依頼はネットで完結できるようです。
では解約はどうなのか。。。
やはり想像通りネットでの手続きは出来ないようで「電話するように」との案内と電話番号が書いてあります。
その電話の相手も2種あり、もちろんひとつは営業。そしてもうひとつはコールセンターでの受付です。
コールセンターは土曜日も対応しているようなので迷わずこちらを選択、早速迎えた土曜日すいていそうな時間を見計らって電話してみました。
危うく営業に繋げられそうになるも回避する。
電話をするとまず音声案内が流れます。
要件ごとに設定されている番号を押し、次に保険証券の番号を入力します。そして電話がつながるまでしばし待機。。。
10分ほど待っているとオペレーターさんに繋がりました。
保険を解約したいと申し出ると、思ったより簡単に話が進みます
住所や生年月日など伝えて本人確認が進んでいきます。
「これは意外と簡単に手続きできそうだ。」
先行きに楽観的になったその時、オペレーターからある案内がされました。
「それでは保険解約の手続きに移りますが、重要な内容ですので担当の営業がお伺いしてご説明のうえ手続きすることになっています。
後日担当営業から連絡させていただきますのでそちらで手続きをお願いします。」
なんですと!結局営業につなぐってどういう事?
いきなりラスボス(保険のおばちゃん)が登場するという発言に動揺する私。
そのラスボスの姿を想像すると勝てる気がしません。
何とか回避できないものか。。。
しかし、休日のせいか割と頭がさえていた私。
とっさに反撃の言葉が口をつきました。
「いえ、解約するだけなので営業さんにわざわざご足労いただく必要はないです。
申込書だけ送ってもらう訳にはいかないんですか?」
この反撃に一瞬ひるむオペレーターさん。
暫くお待ちくださいと電話が保留されます。
待つこと数分。
「わかりました。書類をお送りします。」
ラスボスとの戦いは回避できたようです。
その後解約申し込みの書類を書く際の注意事項や今解約した場合の解約返戻金の予定額など説明され無事電話での申し込みは終了でしました。
そして翌週。約束通り郵送で解約申し込みの書類が送られてきました。
必要事項を記入し、本人確認書類(免許証)と保険証券を同封しポストへ投函。
その間、保険のおばちゃんから連絡が来るんじゃないかとびくびくしていましたが大丈夫でした。
これで解約手続きは終了です。
こうして30余年続いた保険とのお別れは電話と手紙のみで何とか終えることができました。
解約返戻金の使い道。
今回解約した生命保険はいわゆる掛け捨てタイプではありません。
その分毎月の掛け金は結構な金額でしたが、解約すると解約返戻金が戻ってきます。
これ、あまり意識していなかったのですが金額的には100万円と少々が戻ってきました。
今まで支払ってきた金額を思えば少ない額かもしれませんが金額だけを見れば結構なものでもあります。
これをどうするか?ですが新たに契約した定期保険の掛け金に充当するか、それとも高配当株式。。。いや投資信託の買い付け、などなどいろいろ頭をよぎります。
まあ、しばらくそのままにしておいても腐ることもありませんので、あせらずゆっくり使いみちは考えようと思います。
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