あの時会社に残っていたら。。。誰もが抱く悩みを考える

スポンサーリンク

迷い道イメージ

私が社会に出てから30年近く勤めていた会社を退職してから早いもので5年ほどが経過しています。
その会社を退職したのは自ら進んで、ではなく会社の業績悪化によりリストラが行われたことがその理由です。

大手電機メーカーのグループ会社であるその会社はあまり業績は良くない状況が続いていました。
ただ、昔はグループ企業の業績が悪くても親会社が支えるということが一般的でした。

つぶすと会社のブランドイメージが悪くなることを避けるという意味合いからです。
しかし、その状況はバブルがはじけた頃から変わりました。
業績が悪くなった会社は「事業再構築」という名のもとにリストラを行うようになりました。

そして、私もその流れに巻き込まれてしまい割増退職金と引き換えに長年勤めた会社を退職することになりました。
まさに大手企業に勤めることができたら定年まで安泰と思っていた私の価値観が崩れた瞬間です。

そうして退職し、アラフィフという年齢もあり転職活動では苦労したものの現在の会社に何とか再就職できて現在に至ります。
このように何とか生き残ることができた私ではありますが、ときどき思うことがあります。

「あのまま、元の会社に残っていたらどうなったのかな?」

再就職は無事できたものの、給料は大幅に減ってしまうという現実を目の当たりにするとどうしても「あのまま残っていたら...」という後悔が頭をよぎってしまいます。

では、実際に残っていたらどのようになっていたでしょうか。
元同僚たちの状況からシミュレーションし、比較してみました。

スポンサーリンク

リストラで割り増し退職金をもらったのは有利だったのか

希望退職に応じた場合、通常よりも多く退職金がいただけます。
年齢によって割り増し分は異なるのですが私の場合は給与の約20か月分を追加でもらいました。

ただし、勤続年数が増えれば元々の退職金が増えますし、給与もそのままもらえますので得したかどうかは微妙なところです。

実際再就職した会社の給与は3割ほど少なくなりましたので、割り増し分を給与の差額で計算すると約5年でプラマイゼロになります。
ちょうど今転職して5年。割増退職金分は相殺されたタイミングです。

勤続年数による退職金を考えると、今後は元の会社にいたほうが収入面では有利ということになります。

会社の業績を比較する

新しく勤め始めた転職先は社員50名程度の中小企業です。
どこかの会社の子会社ということもなく社長が株主のオーナー企業でもあります。
気になる業績は私が入社以来なんとか利益は出ている状況です。

ですので、毎年少しずつではありますが昇給もしてもらっています。

対して古巣はどうでしょうか。
業績不振によるリストラを決行するぐらいですので、リストラ直後は昇給がストップしボーナスについてもかなり低く抑えられていたそうです。

その後リストラの効果があったのか業績が持ち直し昇給再開、さらに新入社員の採用も開始されました。
しかし、結局根本的には立て直しは出来なかったようで5年たった今事業の継続が危ぶまれる局面になってしまいました。

そして、さらなる人員削減を決行することになったようです。
残れたとしても給与カットなどの施策も実施されるとのことです。

ただし、それでも現在の私の収入よりは相当に良い待遇ではあります。会社に残れたらの話ですが。

仕事のやりがいは?

最近古巣の会社のホームページを覗いてみたところ、愕然としました。
取扱製品は変わり映えしません。そして新商品はかなり少なくなっていました。

このことから、製品の開発をかなり絞っていて新規事業への切り替えもうまくいっていないようです。
このような状況ですので製品開発に関わる技術者は若い人から先に退職していっているようです。

私もその会社では製品開発に従事していましたので現在の状況では残っていたとしてもあまり会社にポジティブな感情は持てなかったかもしてません。

対して現在の会社ではどうでしょうか。
仕事自体はそれほど面白いものではありません。
ただ、この会社では少人数で運営していますので自分の考えを会社に反映しやすい部分があり仕事自体はやりやすいと思います。
残業も全くしていませんし働きやすいです。

さらに、昇進も順調に進んでいて昇進次第では前の会社の収入に追いつく可能性も出てきています。モチベーションはたもちやすいのではないかと思っています。

5年後の状況

私が退職してから5年がたった今、古巣では再度人員削減が進められようとしています
5年前に頑張って残留していたとしても、再度このタイミングで希望退職に応じるかの選択をしなければならなくなった訳です。

その局面に私がいたら嫌気がさしてしまったでしょう。
しかし、年齢的には5歳上乗せとなっています。5年前でさえ転職には苦労していたのですからさらに年を重ねたこの年齢で退職に応じるのは相当な覚悟が必要です。

下手したら強制的な早期リタイヤを余儀なくさせられるかもしれません。
しかも会社側から退職勧奨される可能性も5年前より高いでしょう。
まさに八方ふさがりになっていたと思います。

結局のところどっちが良かったのか

私が退職した当時は結局割り増し退職金をもらったとしても、転職後に収入が下がるのならあまりメリットはないなと思っていました。
しかし、それは古巣の会社が継続した場合です。

今回のようにわずか5年ほどで存続が危ぶまれる状況になったとしたら、しかもその時自分が50台半ばに差し掛かっているとしたら。。。
これはもう、早めに決断して会社を後にしておいてよかったということになります。
無事再就職できた今だから言えるのかもしれませんが。

それにしても、当時希望退職への応募を妻に相談するときに
「リストラしても会社が存続するとは限らないし。」
などと話しましたが、まさかそれが本当になる日が来るとは思いもしませんでした。

結果的にはそのようになってしまいましたので当時の私には
「よく決断した!」
とほめてやりたい気持ちでいっぱいです。

とは言いつつも今、人員削減に直面している古巣の元同僚たちは大変でしょう。
特に私のような年齢での転職というのはストレス半端ないですから。

コメント

タイトルとURLをコピーしました